Books:『猫がかわいくなかったら』藤谷治

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3月は忙しすぎて更新できず。エックスサーバーは一年契約で更新してみましたが、先が思いやられます。。そんな感じなので、3月は薄めの本をセレクト。

 

ブックレビュー2019年3月:『猫がかわいくなかったら』藤谷修

定年が視野に入ってきた猫好き夫婦が、近所の騒動に巻き込まれる物語です。親しいとまでは言えないくらいの間柄の老夫婦の夫の入院中に、妻も倒れ救急車で運ばれるところにたまたま居合わせてしまったのが運の尽き。主人公たち夫婦は置いて行かれた猫のことが気になってしまい、手を差し伸べることにします。

役所のお役所仕事ぶりや、一癖も二癖もある老夫婦の言動にいちいち振り回されてしまう主人公たちがひたすら不憫です。困った人に手を差し伸べる、それは善行ではあるけれど、自分たちが疲弊してしまっては意味がない。そんなことは百も承知で、でも放っても置けないのが人情というもの。

さらっと読めてしまう本ですが、描かれている内容はリアルで、主人公たちだけでなく、老夫婦の姿はもしかたら将来の私たちかもしれない。なんて、身につまされます。

タイトルの『猫がかわいくなかったら』の意味はラストで解かれます。そんな大げさなものでもないけれど、そうだよな、と思いました。ちなみに、老後は猫を飼ってのんびり過ごすのが夢です(笑)。

ひとつ難癖つけるなら、表紙がいまいち。タイトルと藤谷修の名がなかったら手に取りませんでした。

 

『猫がかわいくなかったら』藤谷修に関する情報と所感

中公文庫からの2019年2月末の文庫書下ろしです。久しぶりに新刊を買ったことになります。描かれている背景もまさにタイムリー。10年後、20年後に手に取った時、そんな(よくない意味で)時代もあったなあと思えたらいいんですけれど。。

藤谷さんはかつて下北沢に書店を構えていて、裏で小説を書いているか、チェロを弾いているというちょっとした名物店主でした。この時代には「文学の教室」という藤谷さんの講義+感想談義を行う読書会のようなものも開催されていました。

何度か通わせていただきましたが、熱い熱い、というよりむしろ暑苦しいよ!(笑)というくらい文学好きなのが伝わってきました。

藤谷さんの小説は・・・、えっと。実はあんまり読んでなくて(汗)、でも基本的に面白くて外れのない作家だと思っています。もっと売れても良さそうなんだけどな。なんだか根が優しすぎる気がして、もっとぐいぐい行ってもいいのかな、とは思います。生徒の分際で生意気ですが、期待しています!

2010年の『船に乗れ!』では本屋大賞にノミネートされました。

 

縦横無尽に勝手にオススメ

『おがたQ、という女』藤谷治

舞台は80年代あたりで古いんですけれど、今読んでも十分に面白いと思います。これはぐいぐい行ってます。キャラクタが生き生きとしていて、ぐいぐい読ませます。

紙の方はもう絶版ぽいですが、kindleではまだ読めます。→Amazonリンク

「猫語の教科書」ポール・ギャリコ

猫に関する小説ではやっぱり外せない一冊。じんわり沁みわたります。また読みたくなってきた~。買った記憶はあるのですが、見つからず。。もう少し探して見つからなかったらまた購入したいと思います。

 

購入場所:紀伊国屋書店(新宿本店)

地下1階から7階までで、ホールもあります。エレベーターは一応ありますが、基本的に階段移動です。大分古いので、そう遠くない将来、建て替えをするのではないかと思っています。

地下にはちょっとした飲食街があって、数年前にリニューアルされてからはちょっとおしゃれになって入りやすくなりました。

今回訪れた文庫フロアは、書店員の一言ポップがいたるところについていて楽しかったです。ちょいちょいマニアック心をくすぐられるような本がピックアップされていたりもして、読む時間がたくさんあったらなら、あれもこれもと購入してしまいそうです。

新しくできた大型書店などと比べると古臭い感じがありますが、老舗の名は伊達ではなく、何度行ってもわくわくします。

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Posted by しののめ